13話

魚のイリーガルは釣りをするようにしながらイリーガルを求めたから魚型。
ヒゲのイリーガルは発毛を望みながら探索したからヒゲ型。
恐竜のイリーガルはデンパが恐竜のことを考えながら歩いていたから恐竜型。

イリーガルは人の残留思念、もしくはデータ化した思念が作り上げたものだとすると夢がある。

となるとミチコ型はカンナの思念が生み出したもので、クロエ型はクロエの思念が生み出したことになる。

最初のシミ型は京子のうんちにかける思いが生んだのかもしれない。

言いたいことは形を換えて言え

言いたいことを溜め込む必要はない。変換して、棘がある上で言ったのだという情報を付加して言えばいい。己の感情、己の言葉に棘があると知っていて、でもそれを言わなくてはならないという義務感に駆られ、その義務感と己の持つ棘の狭間で悩んだ挙句にそれを言ったのだと言えばよい。

そうした発言をしたとき、相手は言い訳でしかないと言うだろう。それを言った僕はそうやって発言の棘をオブラートせずに言った僕とは違っている。それが相手にとって棘を持つ弁明でしかないとしてもだ。んなこた知ったこっちゃないと相手は言うだろう。結局言ってんじゃねえか。何言ってやがるんだと。しかし言った本人もんなこと知ったこっちゃねえのだ。自分が楽になるのだから。「結局言って」しまうことがただ言うよりもただ言わないよりも楽になる。


そりゃ未熟な自分に対する甘えだとちょっとは思う。でも今の僕の肩の荷を降ろすのには非常に適した一言なのだ。そこんとこよろしくぅ。